どうも。赤銅にょろん(@nyoron_kieli)です。
(CLUSTER EDGE© サンライズ・バンダイビジュアル)
CLUSTER EDGE(クラスターエッジ)というアニメをご存じだろうか?
4人の少年たちが大きな社会の流れに立ち向かっていく姿を描いた名作である。
と同時に、その世界観は電撃文庫『キーリ』に通じるものがある。
私個人としては、クラスターエッジはキーリと同じ惑星の物語だと思っているくらいだ。
クラスターエッジってアニメ、戦争のために作られた人造兵が戦争後に迫害されてる世界観、教会、神に関するあれこれ、救い…っていうキーリ案件でした。少年たちが可愛いぞ…!執着してくる系悪役もいて最高だった
— 赤銅にょろん (@nyoron_kieli) 2018年1月25日
どちらもとても面白い物語なので、二つの物語の共通点を挙げながら紹介しようと思う。
ネタバレを盛大に含んでいることをあらかじめ忠告しておく。
戦争終結後の世界で不要になった人造兵たち
まずは世界観の話をしよう。
クラスターエッジの世界では、戦争の為に感情を持たない人造兵が宗教団体(教会)によって作られていた。
しかし戦争が終わると、人造兵は不要なものとして処分され始めたのだ。
そんな世界で、人造兵の擁護運動を行っていたカールスという少年が殺されてしまうことから物語は始まる。

『キーリ』の世界では、死者の心臓に核と呼ばれる石を入れることで不死の兵隊《不死人》を作り戦争に利用していましたね。
そして戦争終結後はクラスターエッジの人造兵と同じく、処分対象として追われる立場になってしまいました。
そしてこちらでも教会が関係していました。
こんなん絶対同じ惑星の話じゃないですかー。
4人の少年がくっついたり離れたりしながら絆を深めていく
物語のメインとなるのは、
不思議な力を持つ転校生・アゲート
名家の跡取り息子でクールな優等生・ベリル
飛行機好きの元いじめられっ子・フォン
感情を持つ人造兵・クロム
という4人の少年たちだ。
詳しくは公式サイトのキャラクター紹介を見てほしい。
http://www.cluster-edge.net/character/
この4人がくっついたり離れたりしながら互いに影響を受け、少しずつ変わってゆく。
クラスターエッジ18話。クロムくんが普通に学校を楽しんでる…尊い🙏
フォンくんがクロムくん見たときに人造兵ってだけで怯えていたけど、いつのまにか親しくなってたりするの、性癖です…ありがとうございます— にょろ島モグ利 (@nyoro2n) 2018年1月22日
人造兵のクロム君が学校生活を楽しむとこなんてね、もうそれだけで感動ですよ。
あと、優等生のベリルと人造兵のクロムがルームシェアをするとことか最高。
キーリとベッカもルームシェアしてたので実質キーリです。
赤毛の執念深い軍人ベスビア(cv.斎賀みつき)
(CLUSTER EDGE© サンライズ・バンダイビジュアル 3話より)
ベスビアさんね、最高なんですよ……。
カールスに異常なほど執着していて、不思議な力を持つアゲート君を追い回してくるヤバいやつ。
なんというか、キーリストに伝わるように言うと、ハーヴェイをライバル視しすぎてずっと追い回してくるヨアヒムです。
でも髪の色はハーヴェイ。
不思議な力を持つアゲートの正体とは
1話からたびたび不思議な現象を起こすアゲートくん。
彼の正体はなんと神さまなのだ。
早々に核心的なネタバレをして申し訳ないと思っている。
だがこの要素は実質キーリを説明するために欠かせないので許してほしい。
アゲートは、困っている人を見かけると神の力で奇跡を起こして助けずにはいられない。
しかし、それは彼の目が届く範囲でしか起こらないのだ。
彼の見ていない場所では、やはり多くの人が悩み、苦しみ、神に祈るような事態に直面している。
『キーリ』1巻ではこんな文がある。
ひょっとしたらこの惑星に神さまはちゃんといるのかもしれない。それはもう完全無欠に立派で公平な人格者で、強い者にも弱い者にも、お金持ちにも貧乏人にも、ただ平等に見守るだけで決してどちらか一方をえこひいきして手を差しのべるなんてことはしないのだ。なんてありがたい神さまなんだろう。死んじゃえ。
(著:壁井ユカコ『キーリ 死者たちは荒野に眠る』P230より引用)
私がアゲートの正体を知ったとき、まずこの文章が脳裏をよぎった。
キーリに「そうじゃないんだよ」と教えてあげたい。
神さまは公平に見守っているのではなく、一生懸命自分の手が届く範囲で人々を救っていたのだ……ッ!
神さまは神さまなりに、人造兵(不死人)の問題を解決しようと行動していた。
しかしキーリたちには届かなかった。
それだけのことだったのではないかと思う。
もしもキーリたちのことをアゲートくんが見ていたら、きっと手を差しのべてくれたに違いない。
始まりは列車から
1話はAmazonプライムビデオやGYAO!で無料で見ることができるのでぜひ見てほしい。
見てもらえばわかると思うが、開始6分で列車のシーンが始まる。実質キーリである。
なんだか初々しいアゲート君が可愛いだろう。何を隠そう下野紘さんのデビュー作なのだ。
福山潤さん、岸尾大輔さん、吉野裕行さん、神谷浩史さんもいるぞ!
以前の記事でご紹介した『君という名の光』がEDソングのため、最後まで視聴してもらえたら嬉しく思う。
クラスターエッジは全25話構成となっているが、総集編や回想が多いので意外とさっくり見ることができる。
(OVAが3話あるので、本編で物足りなかった方は見てほしい。ついでにドラマCDも最高だぞ)
クラスターエッジ見終わった…。23話から怒涛の展開でめっちゃ面白かった。ちょっとまだ脳内まとまってないから文字にできないけど最高だった。泣いた。なんでこれプライム評価星2なんだ
— にょろ島モグ利 (@nyoro2n) 2018年1月25日
クラスターエッジはいいぞ。素晴らしい救いの物語だ。
人間と、人造兵と、神がともに過ごした短い時間がどんな結末を迎えるのか、見届けてほしいと思う。
人によっては「なんでこうなったの?」とその展開に疑問を抱く部分もあるかもしれないが、そんなのは些細な問題である。
考えるな、感じろ。
クラスターエッジはdアニメストアで見放題だ(2018年11月現在)
ドコモ以外でも見ることができるし、初回ならば31日間無料で見ることができる。
キーリは実質クラスターエッジだ
にょろんのイチオシ実質キーリ案件はクラスターエッジ です。男の子4人が離れたりくっついたりルームシェアしたり、人造兵だったり、神さまだったりする話です。よろしくお願いします🤲
— 赤銅にょろん (@nyoron_kieli) 2018年7月4日
クラスターエッジファンの方にわかりやすくキーリの内容を伝えると、
不死人と呼ばれる人造兵のような青年ハーヴェイが、幽霊の見える孤独な少女キーリと出会い、教会に追われたりしながら旅をして、生きる希望を取り戻す話だ。
クラスターエッジは実質キーリであり、キーリは実質クラスターエッジなのだ。
この記事を読んで『クラスターエッジ』と『キーリ』に興味を持ってくれる人が一人でもいたならば嬉しく思う。
アゲートたちが暮らすこの惑星のどこかでは今頃キーリがハーヴェイと出会っている。
そうに違いないと私は信じている。
もしもアゲート君がハーキリの近くにいたら……そんな妄想ばかりしてしまうのだ。
誰かがキーリとクラスターエッジのクロスオーバーを書いてくれる日を楽しみに待っている。
ということで電撃文庫『キーリ』を読んでほしい。
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